プロローグ

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最初は普通だったんだ。 下の兄妹達に起こされ、たまたま良い天気だったから狩りに出て、たまたま行った山でたまたま洞窟を見つけた。 俺は興味本位で薄暗い程度の洞窟に入ったんだが…………たまたま迷わずに最深部に着いてしまった。 …………で、そこにはドラゴンが居たわけだ。天井は吹き抜けだし、そこから入ってきたんだろうな。 そのまま俺とドラゴンは固まり、今に戻る。 ~~~~~~~~~~~~~~~ くそっ……今日は運が良いなんて錯覚だったぜ。 俺は内心舌打ちしながらどうしようか考え、手詰まりな事に気付く。 「(逃げるにしたって、帰り道なんて覚えてないぞ!)」 今更ながら気付き、俺の頬を冷汗が伝う。 もしかして俺………遭難してる?………マジで!? 『人間………よく此処まで潜り込んできたものだ』
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