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私は今、とある舞台の袖にいる。
と言っても、これから芝居をやるわけではない。
しかし、私の服装は普通なら着ることのない代物で、芝居等の理由が無ければ速攻で精神病院に連行されるだろう。
純白のローブに、背中には純白の翼。
ついでに頭には、光る輪っかが浮いている。
そう。神話に出てくる天使のコスプレ。
間違えないで欲しい。
私は自分の趣味でこんな格好をしている訳ではない。
これは「仕事」なのだ。
明るい音楽が響き、男性の声が重なる。
「こんにちは!今日は『異世界記』のイベントにようこそ!」
そう。これはアニメのイベント。
声を宛ててる声優陣が役に扮して出演するわけで・・・。
私が天使役ということ。
「あれ?ルシファーはどこにいるのかな?
ルシファー、カモン!」
私は袖から飛び出す。
「コウ~、やっと呼んでくれた~!」
会場から声援が飛ぶ。
声優。
それが私の職業。
私は、アイドル声優!
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