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重力に従ってだらんと落ちたままだった腕。
その腕に力を込めて、私もギュッと抱きしめ返した。
そして……
「はいっ。お願い、します」
お兄さんの耳元で、恥ずかしさを押し殺して精一杯の返事をした。
すると
「好きだよ、琴莉……」
顔を上げたお兄さんが、私を見下ろしてそう言うと――――
優しくて、温かい笑顔を浮かべながら、ちぃくんは私の額にキスをした。
大好き、私も……
ちぃこと 1 終
23.9.15 完
23.9.27 転載終了
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