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「すみません。僕の荷物なのに運んでもらっちゃって。」
部屋に来た陸は母親にぺこっと頭を下げた。
「いいの。いいのこれくらい。」
母親はこれくらいお手のものよという顔をしているが俺たちも頑張ったんだから俺たちにもお礼を言ってもいいんじゃないか…と思っていると滝が
「俺と兄貴も頑張ったよ!!」
と頑張ったアピールをしてくれた。
陸はそれを見て少し間があったが「………ありがとう」とお礼を言ってくれた。
家族総出で動いたこともあり陸の部屋はものの30分程で完成した。
出窓の隣にベッドを置き、ベッドの反対側の端にはタンスと勉強机を置いた。陸も物を持ちすぎない主義なのかあまり物が無かった。
ほとんどの段ボールには勉強道具やら学校の教科書あと開けていないが多分、日用品の服等が入った箱が数箱あるだけだった。
「洋服の詰め込み等は自分でやります。手伝って頂きありがとうございました。」
「りっくんの部屋ができてよかったわ!!何か必要な物があったらすぐにみーちゃんに言うのよ。」
「俺?!」
そこは普通、私に言うのよ!的な事では無いのか。
「当たり前でしょ!うちの家計をやりくりしてるのみーちゃんでしょう。」
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