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ここ最近、毎日こうだ。
学校から帰宅する際に、わけの分からぬものに追いかけられる。
白い服を着た、痩せこけた女。
輪郭はあまりはっきりせず、ぼやぼやとした煙のような印象を受ける。
あれは人間ではない。
デレ以外の者には見えないのだ。
幽霊か何かだろうと、彼女は推測している。
こうして家の中にさえ逃げ込めば、向こうもそれ以上近付いてこない。
あれの正体は分からないが、「原因」らしきものは、大体理解していた。
ζ(-、-;ζ「参ったね、どーも」
デレは机の上にあるものを見て、こめかみを押さえた。
一冊の本。
これを持ち帰った日から、あの異様な女はデレを追いかけ始めたのだ。
第一話 あな恐ろしや、ホラー小説
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