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「…、え?」 「ちょっ、山ちゃん!?」 一瞬思考回路が停止した僕。 ぐいぐい手を引っ張られてどこかに連れて行かれてる。 「ちょっと待ってっ! 冗談きついよっ!」 「あ?」 「あっ、ごめんなさい」 もう、怖いってば。 「そうだよ山ちゃん。 どういう風の吹き回し?」 「どういうって、こういう… 俺はこいつが好きなんだ。 知念には関係ない。」 「裕翔くんは、僕の大切な 友達なの。 傷つけないでよ。」 「まだ傷つけてねえよ」 まだ、って… 一応自覚はあるんだね。 僕の目の前で言い合う二人。 山田涼介ってやつはこれまでに何人もの女子を泣かせてきた。 僕はその女子をたくさん見てきた。 好きになんかならなければいい。 好きにならなければ、泣かなくていい。
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