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「まったく諦めの悪いじーさんだぜ。今回の事件の黒幕はご隠居だったってことはもう分かりきってるんだよ。梁家の直系全滅の件だってもう証拠が出揃っている」
佳尚書が分厚い書類のうちの一枚を読み上げた。
「今からニ十年ほど前、梁家の当時の当主とその家族が乗った馬車に火が放たれ、慌てて馬車から出た当主達は才家の仕向けた刺客によって殺された。才家は完全にその証拠を隠滅させたと思い込んでいた。だが、偶然馬が暴れだした拍子に外へ投げ出さたのであろう、奇跡的に助かった養女、梁千里(ﾘｮｳｾﾝﾘ)がいた」
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