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沖田はすぐさま丸薬を飲みこむと、案の定苦そうな顔をした。
それをみて水月は少し微笑んでヒキガエルを懐にしまった。
『あとで池に返しにいくでありんすからねー』
「ヒキガエルに話しかける女性、初めてみました」
『あちきに怖いものなんてありんせん』
「ああ、そうですか」
沖田はそのまま水月の背中を押して部屋からださせた。
そして静かに障子を閉める。
「ありがとうございましたー」
『そんなものにのるあちきだと思ったでありんすか?』
水月は少し怒ったような表情で障子を開け、再び部屋にはいってくる。
「…空気読め、とか言われませんか?」
『そんなもの、原田という餓鬼限定の台詞でありんす』
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