曖昧な男

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曖昧な男

「ヒデ~つ、ヒデ!!起きなさい!!遅刻しますよ。」 遠くから女の声が聞こえた。何か怒っているかの様子で耳に響いた。 朝か…頭が重い… うたた寝してしまったか?さっきまで茶を頂いていたのだがな? まずい事になった。 うっすらと目を開けると知らない女が凄くい形相でこちらを見ていた。 突然腕を掴まれ引きずり出された。 そして、理由の分からない所へ無理矢理座らされた。 「さっさと食べる。」 女は怒っている。 隣りの席に見知らぬ男が四角い物を口にいれた。 食べ物か…? 考えが纏まる前に口に突っ込まれた。 うっ…うまい。 こちらは見慣れた味噌汁か… 慌てて味噌汁をかき込んだ。 いったいここはどこか? 空腹で頭が廻らない。 勢いだけで朝飯を食べた。 「お前、変だよ…ヒデっ!!」 そして、また意識が途切れた。
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