機械人形

2/23
1274人が本棚に入れています
本棚に追加
/678ページ
  「今日から実際に機械人形(オート)を使った授業を始める」 入学から早いもので半年。特進科の上級生の方々や召喚、暗殺の授業で一緒になる普通科の皆とも仲良くなりました。 今は機械人形という人工知能を搭載した機械を扱う授業で、今日から実物を使うみたいです。周りには機械人形たちがずらりと並んでいて…ちょっと不気味。 「知っての通り、機械人形は利便性が高く、国が一家に一体を置くよう定めてるくらいだ。機能を自由に設定できるため、値段も形も様々だ」 セル先生はそこで言葉を止めて1体の機械人形の待機設定を解除した。 「…待機設定解除確認、破損及ビ故障ナシ、通常稼動開始シマス」 人の首と全く同じなそれは瞼を上げてそう言うとキシキシと音を立てて一歩二歩と足を出した。首だけ見れば人、身体は形こそ人形だが機械なところが所々見える。 「これは二輪車に変形して走行する機械人形だ。変形時間は約5秒といったところか。まぁ軍が保有しているものしては速い方だ。変形、走行」 「了解」 セル先生が命令すると機械人形は二輪車に変形した。
/678ページ

最初のコメントを投稿しよう!