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「ほ…ほまへはっ!?」
「ん?俺が誰だかわかったか?お姫様よぉ」
真っ黒な髪に黒い目。
まさに日本人らしい彼は確か…
「えんへふぶほふほうはん?」
「……」
「ははら、へんへひふのふほうはんへほ?」
俺が訴える中、黒髪はガッと俺の口をふさいでいるハンカチに手をかけた。
「ほ?」
と思ったら…
「何言ってんのかわっかんねぇよクソが!!」
「ふひゃァぁぁああっ!?」
ビュンッとナイフがハンカチを切り裂いた。
口は自由になった。だけど心臓がバクバクとうるさい。
なに。これ、もっ…もしかして…
恋っ?
「とりあえず、さっきの言ったこともっかい言え。俺が誰だかわかるか?」
心の中でふざけていると、黒髪が不機嫌に言った。
「え、あぁ。お前あれだろ?演劇部の部長」
見覚えはあったので素直に言った。
だけど俺は演劇部に手をだしたことはない。
「正解だけどなお姫様。お前俺ら演劇部になにしたか分かってる?」
「んぇ?俺演劇部に何かしたっけ…」
――――刹那。
「死ねぇえええええ!!」
「ぎゃぁあああ!?」
ナイフを頬すれすれに投げられた。
ちょっ…待てよ。
俺、普段死ねって結構言ってるけどさ、言われると結構傷つくなっ…
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