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ドアの鍵はぶっ壊れていた。
……超合金の鍵だったんだが。
スッと、振り上げていた足をおろした高橋くん。
見てないが、良い足技でした。うん。
「…うす、寮長さん」
「え、あ、あぁ…」
なんで今ここで挨拶…!
と、ツッコミを入れたかったが助けてくれたからやめておいた。
「あ、あの高橋君。悪いんだがコイツを俺の上から退けてく…ひぅ!?」
俺が急展開に目を白黒させながら頼み込んでいると、何が面白くなかったのか、京極は俺の脇腹を再び撫でだした。
「な、京極退け!高橋君、助け、っムグ、んン!?」
「チッ。高橋…だったか。邪魔すんな、出ていけ」
邪魔じゃない邪魔じゃない!
むしろ俺の上に乗っかってる京極の方が邪魔だと言いたいが
脇腹を撫で続けている手とは逆の手で口を塞がれたため反論できない。
「ムッ、ん!」
「…寮長さんが何か言いたそうにしてるんスけど」
「…なんだお前、人の色事を邪魔すんのが趣味か」
「色事って言うような雰囲気じゃないみたいッスよ…。だいたい色事なら助けを求める声なんて聞こえてこないはずなんスけど」
いやもうその通りだ。
前髪のせいで顔なんてほとんど見えないが高橋君カッコいいよ。
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