■第1話 レヴァン (表紙)

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  ーー 日本 某所 ーー 某繁華街 ネオンがまぶしく、華やかに見える夜の街。 路地裏に一歩入ればそこは華やかな世界が作り出す、小汚い闇が広がっている。 私は15歳にしてこの闇の世界にいるの。 強制的に入れられたんじゃない、私自らが望んで入った。 理由は笑ってしまうほど簡単だった、私には本当にお金が必要だから。 今日も私は仮面をかぶって、聞き分けのない客を丁寧にして路地裏に捨てた。 「おや。 もう終わったの? 中学生なのに強いねぇ」 やっぱり、気が重いな…。 気を失う若い男性客を見下ろしていると、私のすぐ脇のドアが開き、小太りでひげ面の中年の男が顔を出す。 この男は、私の雇い主。 それを無視して今し方私が落とした男に歩み寄って、男の脇に落ちているカバンを拾った。 中から財布を取り出すとカバンを投げ捨て、ひげ面の男に財布を差し出す。 「…はい、店長」 「はぁい、ご苦労さまぁ」 私が差し出した財布を、にやつきながら受け取ると、店長は財布を物色し始めた。 …私の仕事、このイカサマを働く店の"用心棒"。 この店のバックには有力なヤクザがついている。 その虎の威を借る狐なんだろうね、やりたい放題の悪徳業者だ。 ひげ面の店長は財布から抜き取った数万円の内、1万円を私に差し出す。 私はそれを静かに受け取った。  
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