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「それじゃあ自己紹介いってみよー!
まず僕は風見 茜(かざみあかね)! 風属性だよ!」
というのは黄緑でショートの髪の子。
目も鮮やかな黄緑だ。
小柄で二分にされた人だかりの間を堂々と歩いて来たのも風見だ。
何か暁夜が風見を見た瞬間から様子が変なんだよな。
風見を睨み付けてるような……。
まぁそれは置いといて、受付を終えた俺達は、追って指示があるということで適当な場所を見つけて座っていた。
「じゃあ次俺!」
と右隣の竜一が手を上げる。
「焔 竜一(ほむらりゅういち)! 属性は炎! 武器は大剣!」
「焔ってあの!?」
「うん、そうだよ」
とさっきの四人の中の二番目の女子の叫びに答えたのは左隣の飛鳥。
「やったあ! この試験もらったね!」
「うんうん! 安心したよ!」
「焔家の嫡子が入学試験を受けるとは聞いていたが、こんなにも早く顔を合わせることになるとはな」
風見に問い掛けた女子、最後の青髪の男子と声が移っていく。
つか何の話?
「なぁ飛鳥、竜一って一体何者?」
と俺は小声で飛鳥に話しかけた。
「そういえばさっき教えそびれちゃったね。
竜一は五大貴族、焔家の息子なの。
焔は代々、国に高い立場でお仕えしてきたんだ。
まぁみんなが喜んだ理由は焔家が秀でて強いからかな」
五大貴族……なら聞いたことがある。
親父と兄貴が話してたのを盗み聞きして……確か大昔の暗黒時代に勝利の立役者となった五人の末裔だったかな。
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