Dreamer

7/33
234人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
いつものように授業が終わり、すぐに下校する。 この時期は、家につく頃には空が暗くなり始める。 下校中、家の近くの道を家に向かって歩いていると向こうから1人のおじさんが犬を連れて歩いてきているのが見えた。 散歩してるんだなぁと思って何気なく眺めていたが、すれ違うときにそのおじさんの顔を見てゾッとした。 笑っていた。 前を向いた状態から顔をピクリとも動かさず、犬に視線をやることもなく、満面の笑みを浮かべていた。 「不気味だなぁ」 とわざと口にして、小走りで家に入った。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!