閉ざす・閉じる

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「だめ!」 とっさに、声が出た。 弾みで固まっていた体が動く。 放たれる言葉から零を守るように、鈴は零の前に飛び出した。 「だ・・・だめです、創さん。それはだめ」 言わないで。 突き放さないで。 零を。 背中に零の息を呑む気配を感じ、目前に創の意表を突かれたような表情を臨む。 創が何を言おうとしたのか。 先行して知った言葉を、鈴は疑いもしなかった。
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