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「もしもし~聴こえた?お母さん♪」
「お、お母さん………?」
亜子の言葉にぽかーんとする…
『しっかり聴かせてもらいました!嫌だよ~母親の前で何をしてるんだか……』
亜子が俺に向けた携帯から、亜子のお母さんの笑い声が響く……
「ははは……てっきり……新しい彼氏かと……」
苦笑いの俺をクスッと笑った亜子……
「ごめん母さん!お正月には帰るから電話切るね!」
亜子は電話を切ると、俺を優しく抱き締める……
亜子の優しい香りが俺の胸を熱くさせる……
「新しい彼氏?」
俺を抱き締めながら聞いてくる。
「うん……ずっと誰と電話してるんだ…て……もしかしたら新しい彼氏できたのか?て…そう思ったらいてもたってもいられなくて……」
「で?シルビア飛ばしてきたの?この雨の中……」
うなずく俺を、少し身体から離すと、亜子は俺の唇に唇を重ねてきた。
甘い……
何度もしてるけど、一番甘く感じた……
キスを終えみつめあう……
「バカね……京介以外なんて考えられないよ……て言ったよ…あたし……」
「じゃあ!?」
顔をパァーと輝かす俺にうなずく亜子が凄くカワイイ……
「一緒に帰ってくれる?私の田舎…」
「もちろんだよ!ヤッター!!」
大声で亜子を抱き上げる…
「ちょ、ちょっとイヤだ~アハハハハ~」
幸せそうに笑いあう二人…
「ちょっと!夜分にうるさいんですが!!」
隣の部屋の住人が怒って、亜子の部屋のドアを開けた。
「申し訳ございません!プロポーズしてたもので!」
笑って頭を下げる俺を嬉しそうに見ていた亜子だった。
俺は今…
宝を手にした…………
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