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「だからさぁ朱音さん。寝ませんかねぇ?」
もう眠いんだよぉ。昨日でかなり精神的に負担かかってヘトヘトなんだから。
そんなオレの心情を察したのか朱音は読んでいた漫画をパタッと閉じて、立ち上がった。
「そうね」
キター!!返事キター!!!
「いやっほい!!」
と思わずベッドに飛び込んで布団を被った15歳、昔なら大人と言っていい歳になっているオレ。
「…………まったく」
朱音は何だか呆れたように息を吐いた。今のオレに呆れたのか?まぁ、良いんだよ。やっと寝れるん………?
「ちょっと待て朱音」
「何よ?」
オレは布団に入ろうとしている朱音を止めた。
ちなみに言うが、オレのこの部屋、布団はオレのベッド一つしかないんだよ。
「朱音さんや」
「……だからなに?」
何やらカリカリしている朱音さんだった。……いやいやおかしいよね?この状況おかしいよね?
「アナタハ、何をしようとシテイルノデスカ?」
「所々カタコトなのは気になるけど……まぁ、耿介のベッドにinシテミル?」
ホラーじゃねぇよ。
「いやいや、お前の寝る場所はここじゃなくて、沙祐美や香が寝てる部屋だから」
ていうか、なんでそんな平然と男が既に入ってるベッドに入れるんだよ。
「いやいや……」
そう言うと朱音は手を振った。
「さっき……耿介言ったじゃない。寝ませんかねぇって」
「…………」
「だ か ら、寝ようって。そう言う意味だよね」
ニヤリと笑った朱音。こ、こいつオレを試してやがるっ……!!
「ちなみに私は耿介のベッドでも全然平気。というかむしろ興奮するわ。襲っていい?耿介」
……それは全然平気じゃねぇ!!
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