Prologue

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ある普通の家庭に子どもが生まれました。 家族は子どもが生まれてとても喜びました。 しかしそれから四年後、子どもに“風”の能力があることが分かりました。 両親はまた喜び、知人のギルド役員の所にギルドに入れるか聞きに行きました。 「すまないが風の使用用途が分からないから、推薦で入るのは無理だ」 知人の答えを聞いてから、両親が子どもに対する態度は変わりました。 「お前は使えない子どもだ!」 「あなたなんて息子じゃない! 生まれてこなければよかったのに!」 子どもは毎日両親にそう言われました。 両親の態度が変わったのは簡単な理由で、能力持ちの子どもが生まれてギルドに推薦されたら、ギルドからお金が振り込まれる仕組みがあります。 でも子どもは推薦されなかった。 ただそれだけの理由で態度はまるっきり変わってしまいました。 でも子どもはそんな理由を知らないので、自分が悪いんだと自分に言い聞かせていました。 そんな生活が続いたある日のことでした。 「恭介、今日は父さんと遊びに行かないか?」 子どもの恭介は、父親の変わりようを全く不思議に思わず提案に頷き、頷いたときに母親と父親が黒い笑みを浮かべたことに気づいてませんでした。 その後父親と恭介は家から遠い森に車で来ました。
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