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あー、あっちもこっちも面倒な事になってるわね。
え?米澤に教えてやったらって?何を?
結華ちゃんの事?
教えないわよ。そんなの他人が教える事じゃないわよ。
本当に結ばれるのなら、自分たちで気付くはずじゃない。
ううん、気付かなくちゃいけないのよ。
お互いが歩み寄らなきゃ、本当に心は通わせられない。
それは、異性同士でも、同性同士でも、同じ事なんじゃないの?
もちろん、助言ぐらいはするわよ。
それで行動するかは、本人たち次第。
『取りあえず米澤。今度、結華ちゃんと逢ったらちゃんと話ししな?』
『え?』
『酔ってたんでしょ?結華ちゃん。虫の居所が悪くて、思ってもない事を言っただけかもしれないじゃない。』
『でも…。』
『あの子がそんな事言うようには思えないわよ、私。』
『でも…』
『これでも人を見る目はあるつもりだけど?』
『でも…』
『あーっもうっ!でもでも星人かっ!ウジウジしてないで行動するのっ!分かったっ?』
『は、はい』
まったく、いつもは強気のくせに、こんな事になるとダメなタイプなのね、米澤は。
それにしても、みんな大変ね…。
話を聞くだけで、おなか一杯になりそうだわ…。
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