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日和達の問題も解決したし、瑠一にも会えた。
昼までの食欲の無さが嘘のように、どの料理も旨そうに見えるなんて……オレの腹の虫は現金だ。
取り皿いっぱいに取ってきた料理と、別の皿にはデザートも忘れずに。
料理はどれも美味しかった。
……でも……。
瑠一の手料理の方が、オレの口にはあっている。
隣に瑠一が居るだけで、ピンと張っていた緊張の糸が緩んでしまった。
それどころか、緩みすぎた反動で、絡まり始める。
口を利いていないのだ。正確に言えば、昨日の日和の一件以来、瑠一と言葉を交わしていない。
だからなのか、何を話したらいいのかワカらなくなってしまった。
なのに、瑠一は日和達ともにこやかに会話している。
(人の気も知らないで……!)
会話の輪に入ればいいんだろうけど、最早タイミングがワカらなくっていた。
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