序章 うまれるせかい

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「はぁああ……」 神となった思念体、アルセスモア。今は金髪の幼女の姿であるのだが、今彼女は、世界に必要と思われる様々なものを創造している最中だ 生まれたてで殺風景な世界。こんな何もない世界の神として君臨していても、ちっとも面白くない どうせなら豊かで、美しい世界にしようじゃないか 彼女は、それを独りでやるのは難しいと考えたのか、自分の下僕となる存在を作りだそうとしていた 今行っている魔法の詠唱は、そのためのものだ 彼女の心は躍り、弾み、ときめく どんな世界にしようか 緑があふれる世界にしようか 海が広がる蒼い世界にしようか 美しいといっても、美しさへの方程式は一つではない 正解もない だから彼女はまず、必ず必要になるであろう、下僕を作っておくことにしたのだ なるべく楽がしたい 後に生まれる人間達がそのような思考をするのは、人間達もアルセスモアに似ているからかもしれない
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