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「うん、まぁ…ね」 デートと言っても(くどいようだが)練習だし、クラスの他の人に聞かれるのがなんだか気まずい。 自然と小さい声でぽそぽそ話した。 「啓大くん、恥ずかしいからあまり大きな声で話さないで」 「ふーん」 啓大くんは最初は無表情だったが、だんだん面白いおもちゃを見つけたような楽しそうな顔になり、にやっと笑った。 そしてまるで声のトーンを落とさず、 「それって、恥ずかしいようなことをしたってこと?」 「…■○☆△★×◇◆★☆っっっ!?!?」 私は思わず席をガタッと立ち上がり、半ばパニックになって啓大くんの口を乱暴に塞いだ。 周りの人に聞かれていなかったか、キョロキョロ入念に辺りを見回す。 幸い、こちらを気にしている人は誰一人いない。 じ、冗談じゃないっ、この人、クラスでの私の立場をどうする気!? 泣きたいような気持ちで、口を塞いだまま啓大くんを睨み付けると、啓大くんは軽くまばたきした。 「へえ、そういう顔もするんだ。いつも、何も知らない、いい子のお嬢さんって顔してるけど、こっちのほうがイイ顔じゃね?」
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