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私は暗闇の中、ぬかるんだ泥で被われた斜面を裸足で足元を探りつつ… 小雨に煙る勾配を上ってゆく。 私の脚に纏わりつくグチャグチャの泥に混じり合ったヒルの群れは、先を争って私の脚に泥と共に絡みついてきた。 大量のヒルは私の股間から内股にかけて、流れ続けている血に群がるように太股に喰らいつく… 私の血を吸ってパンパンにカラダを膨張させてゆく血吸いヒル達… 細長いヒモ状のヒル達は血を吸う度に男根のような姿形に変形していく。 私の太ももには、血をタラフク喰らい込み身動きできなくなった幾つもの男根がひしめき合って蠢いていた。 私はヒルの動きは気にせず先を急いだ。 しかし私は暗闇の斜面の泥に一瞬、足を掬われてしまい、私は小原さんを背負ったまま転倒しそうになった。 私は両手でしっかり小原さんのお尻を掴み、足を踏ん張ったが、ずるずると足が泥にとられて、カラダが横に向いてしまい… 重心がとれなくなった私はカラダが斜めになり… そのまま、急斜面を小原さんを背負ったまま、滑り落ちていった… 冷たい雨は強さをまして勾配の広葉樹林と雑草で密集した地面を尚も濡らし続けた。image=440433318.jpg
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