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梅「話したいこと、なんですが」
大塚「あ~言ってたね!なになに?」
大塚は目を輝かせ"なになに何が聞きたいの♪"とでも言うように身を乗り出して聞いてくる
梅「大塚君は黒うさぎを知ってます?よね」
笑顔が固まり、"え?"と微かに漏れた声
梅「すみません。ただ噂になってるじゃないですか、黒うさぎって。だからちょっと興味があって、大塚君は黒うさぎのことどうお考えになってるのかなとお話ししたかったんです。」
大塚「…」
怖がっているのか、黒うさぎという単語が被害に遭ったあの日を連想させるのだろう。
酷なことをしている自覚はある。だけど、それを承知で聞いてみたい。実際に対面したこの人の黒うさぎに対しての考え。
僕は一体何だったんだろう、黒うさぎは一体何だったんだろう。黒うさぎだった僕は何者なんだろう。
大塚「ヒーローだよ」
答えを待ってぼんやり手元を見ていた視線を顔を上げ大塚君の目にだけ合わせる
それは穏やかに笑っていた。
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