故郷と学園

12/13
84人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
そのまま少女の腕を捻り上げクナイを首筋な当てる。 「くっ。 ……私の負けですね」 少女は少し抵抗しようとするがすぐに負けを認める。 全身の力を抜いたのを確認した零は手を放す。 「お兄さまはお強いですね」 少女は零を称える。 だが、零は納得がいかない。 「おい。何で魔法とやらを使わなかった」 3ヶ月前にアモンに敗北した一番の要因、それは未知の力魔法によるものだった。 「お兄さまは知らないのですか?魔法は16歳から学校で学ぶのです。私は少し使えますが実戦ではまだ使えるレベルではないです。私も今年から学園で本格的に学びます」 なるほどと零は納得する。 記憶はないが、だいたいの肉体成長から零は今年で16歳になると予測していた。 するとこの自分に似た少女との関係もようやく理解出来始める。 「俺とお前は双子か」 「お兄さまは物分かりが言いようですね」 「記憶はないから正確な年は分からなかったが、これでまた1つ俺のことを知れた。この世界に来て良かったぜ。あのまま死刑執行で何も知らずに御陀仏とかならなくて本当良かったぜ」 「お兄さまはあちら側で何をなさっていたのですか?」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!