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「球技大会に優勝すると宇宙ロマンの旅ツアーに行けるらしいぜ!!」
「俺は島一つもらえるって聞いたぞ!?」
「優勝したら生徒会の皆様と旅行に行けるって噂本当!?」
「キスもしてもらえるんだってー!!!キャー!優勝したら僕どうしよう!!」
体育館の中はまさにカオスだった。
大興奮した奴らたちの会話が大音量で飛び交う、そんな空間の中、
俺は口元を引きつらせながら、その光景を呆然と眺め、立ち尽くしていた。
ちょwwwwwwなんか変な方に盛り上がってる気がするんだがwwwwwww
彼方はサッカーだからグラウンドにいるため、このカオスワールドに現在俺一人。
すいません、俺帰っていいっすかwwwwwwwwww
そんな途方もない疎外感に苛まれていると、後ろから声をかけられた。
「たーかーぽん♪」
「ふぐゥ!!!?」
首元が思いっきり締まって体が右に傾く。
もはやすでに予想のつく人物に、俺は思いっきり左に重心をかけて踏ん張った。
IGYAAAAAAAAAAA!!!!!!!コイツもバスケかよ!!!!!!最悪だ・・・・!!!
「萌黄様だ!!!キャー!!こっち向いてくださいー!!!」
「最近萌黄様、安藤くんと仲いいよね」
「そうかな?あー!こっちにて振ってくれてるよ!!」
きめえwwwwwwwもうヤダwwwwwwやっぱ生徒会なんかに関わりたくねえwwwwwww
俺ほら、ダークヒーローだからwwwwwww日陰に生きる人間だからwwwww目立ちたくないおwwwwwwwしんじゃうwwwww
「離れろヴォケエエエエエ!!!!」
「もー、いい加減慣れてくんなきゃ困るよたかぽん~」
勝手に困ってろwwwwwwwwww
ぐいぐい顔を近づけてくるプリン頭に力の限り抵抗する。
そんな俺の攻防などどこ吹く風で、ヘラヘラ楽しんご集団に手を振る男に軽く殺意を覚えた。
「いやー、それにしてもちょっとみんなに楽しんでもらおうって思ってたのが、なーんか予想以上に盛り上がっちゃってるねぇ」
「あ?」
体育館内の暑苦しい闘士を燃やす連中を見渡しながら、プリン頭がのんびりと言う。
楽しんでもらうって・・・・もしやこいつ・・・・
「実は、あの裏景品メール広めたのオレなんだよね♪」
「はあ!?ちょwwwwwwwオメーかよ!!!」
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