崩壊の序曲

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〈独島級一番艦独島〉 「本国からの連絡は?」 独島の艦長である泊入孫(ぱくいるそん)大佐が聞いた。 「はい、本国からは対馬を解放せよとのことです。さらに失敗は許されないとのことです…」 (まずいぞ…今の戦力では到底日本の海軍にも陸軍にも勝てん。本国も無茶なことを…) 「泊艦長、何を狼狽えておるのか?まさか我が海軍が日帝どもに勝てないと言うのかね?」 特別強襲部隊(今回の作戦のための部隊)司令の金充燐(きむじゅうりん)中将が言った。 「我が軍が日帝などに負けるなどありえん。その事を忘れるでないぞ。我が海軍が世界最強なのだ」 「…それは分かっています。(我が海軍では日本には絶対に勝てん。何故こいつらはこれが分からないのだ)」 「ならばよい。全艦に通達。これより対馬解放作戦を開始する。この作戦の成功により我が軍の強さを世界に思い知らせるのだ!」 この作戦の発令が日本の怒りを買い、さらには中国とロシア以外の国の信用を失うことを彼らは知らない、いや、知ることは出来なかったであろう。
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