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「やあどうも先輩。これから授業ですか?」
片手を挙げて秋穂が言う。相変わらずなその態度に、城崎は不愉快そうに眉根を寄せた。
「…お前、また何か問題を起こしたんじゃないだろうな」
「いやいや。あたしは何も。…ね、ガッキー?」
「はい」
秋穂に同意を求められ、新垣は頷く。城崎がその様子を見てちっ、と舌打ちをした。
「嘘は吐くなよ?」
そして秋穂の目の前まで来ると、城崎は片手でその頬を挟み込んだ。秋穂はむぅ、と唸り、その手を振り払おうと動く。
が、それより先に頬から手が離れた。
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