とある道具屋の日常

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─────此処は、ラディバルド王国内のマギトという街。 王都ほど栄えてはいないが、まぁ普通の街よりは広い。 特徴としては、魔王城に近い事だろうか。 七人居る魔王の内の一人が居るということで、街には名を上げようという冒険者もそれなりに来る。 その為、宿屋や魔法屋等は多いかもしれない。 …………下手な説明は終わったし、そろそろこの物語の主人公にスポットを当てよう。 ~~~~~~~~~~~~~~~ 「はぁ…………転職したい」 いきなり戯れ言をほざいているのは、道具屋のカウンターに突っ伏している黒髪の青年。 肩まで無造作に伸ばされた髪と、気力の感じられない目がだらしない印象が深い。 客がちらほら居るというのにこの体たらく。 この道具屋は本当に大丈夫なのだろうか。
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