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「…あ…に…?」 「あぁ、兄だ。すごく仲のいい双子の兄で、優しくてカッコいい…そんな兄たちだった。2人が兄たちに見えた…というか兄さんなんだろう?」 「!!」 今のスグルの目は否定することを許さない、認めない、と訴えかけている。 「……どうしてそう思っちゃうわけ?」 「フフッ…そんなのずーっと兄さんたちを見ていたからに決まってる。2人の顔がグレル兄さんの微笑みやカイマ兄さんの笑顔と同じだから」 恍惚な表情をし、言うスグル。そんな彼を見てカイマは一瞬で思った。 こいつは僕や兄さんと同じで狂ってしまっていると―――… そして―自分たちに忠実な犬に成り果てていると――…
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