プロローグ

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魔界―― そこは年中薄暗い世界。 太陽、月、星…空を照らすものなど何もない。 そこには妖怪が住み、死者と呼ばれる役職に就くもの以外、人間界、天界への出入りを禁止されていた。 故に魔界以外の世界の存在を知らぬ者も多い。 辺りは荒れ地、または木々が鬱蒼と生い茂っている。 その、あちらこちらに住人の肉片が散らばっており、それを当然のように見向きもしない者、肉片を必死にかき集め頬張る者…。 ここには様々な妖怪が存在する。 人間によく似た容姿をした者。 人型にはなりきれず、醜い容姿をした者。 妖怪を食す者。 人間を食す者。 様々な妖怪がいる中、魔界に存在する全てを支配する王がいた。 “我が名はサタン…この世界の王だ” 人間が決して知らない世界… その扉が 今開く――
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