君に伝えて･･･second

誕生日にはキスと？

「もうすぐ、バレンタインだなって思っただけで」

その声に凌もはっとして「あぁ」と声を上げた。

「何がいいですか？　生チョコって結構簡単だから――」

「いいよ」

「えっ？」

見上げる美穂に、それは素晴らしい笑みが向けられて。

「今日、先に貰っちゃったから。チョコより甘いの」

「……」

「やっぱり、チョコよりキスのほうがいいし、キスよりも――」