誕生日にはキスと?

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辺りはすっかり夜の景色で、 「平気?」 「……イチイチ聞かないでください」 二人して街灯の下を歩く。もう2月も半ばで吐く息すら白いのに、それでも繋がれた手は暖かい。 「あ」 「なに?」 「いえ、何でも……」 そう口にするとギュッと強く握られる手。 「隠し事?」 「そんなんじゃ……」 「何?」 少し心配そうな、それでいて追及してくる凌の声に美穂は薄く笑った。
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