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アーベーは朝が弱いようで、眠そうに欠伸をしながら寝癖だらけの頭を掻いている。前髪が下りているアーベーって朝しか見られないから結構レアだったりするんだよね。
シャーラ「アーベー、毎回思うけど髪型をもう少しどうにかしたら貴方モテるんじゃないの?」
アーベー「喧しい小娘モテても女からだろうが、わざわざ雌豚共を喜ばす事を何故やらなければならん!」
ヴァルレイン「そうだぞシャーラ様、とても似合うアーベー様にしか出来ない髪型だ」
シャーラ「あー、うん……それは同意だけど」
不機嫌そうにしているアーベーに押されてしまう彼女を助けるようにヴァルレインが助け船を出せば、さっきまで殺気を振り撒いていた彼の機嫌は直ぐに良くなった。
まだ日にちもそんな経っていないのにアーベーの扱いをもう分かりつつあるのか、さすがちょっと長生きしているだけはあるね。
アーベー「ふっ、ヴァルレインは良く分かっているじゃないか……俺に抱かれたいならいつでも言うがいい」
シャーラ「また直ぐに男相手だとお世辞でも調子に乗って……」
ヴァルレイン「私は本当にそう思っただけだ、お世辞ではないぞ?」
違った、美的センスが色々駄目みたいだ彼
まぁ、こういう如何にも自分はしっかり者という雰囲気の性格をしている奴は大抵どんどんポンコツになっちゃう感じだからねぇ……
シャーラ「そう言えばヴァルレインは結局どうするの?肉体を得たわけだけどあたし達の使い魔になる、というわけにもいかないだろうし」
レクス「そうだねぇ、毎度毎度転入生パターンにするのもねぇ」
勇者君達が転入してきて、シャーラちゃん達が転入してきて、さらにヴァルレインも……なんて同じパターン三回とか飽きちゃうんだよ。
フィルマと一緒に部屋に待機させるのもありだけど、彼女は彼女で部屋に残っているのは嫌らしいし?
レクス「ヴァルレインって隊長やるくらいだし実力も十分あるんだよね」
ヴァルレイン「レクス様ならご存知だろう?私の強さは人間達には負けん」
アーベー「んまっ!男らしい、惚れちゃうわ!」
シャーラ「鳥肌立つからやめい」
僕としてはちょっと彼にやってもらいたい事があるわけだし、折角竜人と人間で入れ替われる肉体を創ってあげたんだからどっちも使ってもらおうかな。
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