サバイバルで都合良く知り合いばかりって絶対仕組まれてると思う

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  僕が彼に念話を送って彼にどうしていくかを伝えていけば、最初は首を傾げてしまいながらも納得してくれたようで頷いた。その様子を見ていたシャーラちゃんが聞きたそうにスプーンを口に当てた状態で目を左右に動かしていたので笑みを浮かべながら今は秘密と言っておいた。 彼女は気にしてはいるようだけど、僕の性格を何となく理解しているのもありしつこく聞いてくる事はなかった。 シャーラ「あ、そうだ……今日はサバイバル合宿のメンバーが決まるんだよね?あたしあまり知らないんだけど」 ヴァルレイン「ほう、サバイバル……それは気になるな どんな事をやるんだ?」 人間に呼ばれた事がなかったからこっちの世界についてはほとんど無知に近いヴァルレインも興味津々な様子で彼女に続くように聞いてきた。 サバイバル合宿というのは学年ごとで決められた人数にチームを分けていき、ギルドマスターが指定した場所で数日間の間お互い戦いながら過ごすというもの。そのサバイバル合宿の間このウリバルス王国にある四つの各地のギルドからギルドマスターが来る他に王国の騎士、七界貴族の使者と他にも沢山の貴族の人がやってくる。 この合宿は学生の皆が彼等にアピールをしていくチャンスでもある、というわけだ。 視察しにやってくる人達も将来有望になりそうな人材は確保しておきたい、確認しておきたいというのがある。ギルドマスター達の場合は『王の盾』が戦力の中心になっているからまた違う事情なんだけどね。 シャーラ「……うーん、なんと言うか欲が見え隠れしちゃう行事なのね」 アーベー「何を当たり前の事を言っている小娘、サバイバル合宿など今の学生の戦力を見極めたいと言わんばかりの行事だろうが 金持ちというのは欲がない人間の方が少ないのだからな」 貴族に苦手意識があるのもあってか、その顔はやや憂鬱そうでついさっきまで興味津々だったけど今はかなりやる気がなくなっている状態になっている。学生達には少しずつ慣れてきているとは言えやっぱり大人達の貴族の方が彼女からすれば嫌だろうしね。 ヴァルレイン「……人間達が住む場所は色々問題を抱えているのだな、私が暮らしていた精霊界ではそんな柵もなかったが」 フィルマ『ピャ、ピャアア?』 ヴァルレイン「ああ、喧嘩や問題は起ころうとも最後には皆協力してくれる……思いやりのある者が沢山いる世界だ」
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