サバイバルで都合良く知り合いばかりって絶対仕組まれてると思う

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  兎に角屋上に放課後来るように言われてしまったので僕はその言葉に頷いておく。クラスを見回してみるともう結構な人数が来ているようだ、勇者君とか最強君の周りには何時もと同じように女の子が集まっているもんだから弄られ君は怨みがまし気に見ていた。 そのあからさまに嫉妬剥き出しにさせちゃっているのが女の子を遠ざける原因なんだけどねぇ…… 七海「おはよう三人共!」 ダリウス「お、おはよう……ございます……」 弄られ君に醜い嫉妬って女の子に嫌われる原因なんだって、とか適当に言ってからかいながら戯れていると召喚ちゃんと落ちこぼれ君が声を掛けてきた。すっかり元気になったようで彼女は何時ものように明るい笑みを見せている。 落ちこぼれ君は兎耳をピコピコと垂らしたり立たせたりしてどもりながら挨拶してきた。僕達は彼女の退院を祝福しておきながら二人も交えてHRが始まるまで喋っていた。 ファーリス「よーし、お前等席に座っておけー」 先生が教室に入ってくると僕達も会話を終えて立っていた生徒達は自分の席に戻っていく。最強君の周りに集まっている女の子達をギロッと睨み付けて一喝してしまえばその鬼のような顔も瞬時に乙女の顔になって最強君に笑みを浮かべていた。 ナーザ「へっ、そんな睨み付けたら化粧剥がれるぜおばさん」 セレヴィナ「あーやだやだ、嫉妬ほど醜い物ってないですわねぇ?先生という立場だから私達みたくラルスさんと話せなくて悔しいんでしょう?」 マレリナ「やぁん!ラルス様ぁ、先生に睨まれてマレリナ怖ぁい!」 朝からなんと言う修羅場、僕達の目の前で女の子達の泥沼合戦が始まろうとしているよ。先生なんか女の子達に好き放題言われていたからその顔がもう凄い、人殺してても可笑しくないような顔になっちゃってるから。怖いね、美人怖い。 ラルス「先生も皆も落ち着いてくれ、ほら席に着こう?」 エルス(こっちチラチラ見ないで下さい、私まで巻き込むつもりですか) 口では彼女達のその殺伐とした雰囲気を落ち着かせようとしている最強君だけどその目は時折捨てられちゃんに向かっている。その態度がさらにこの空気を悪くさせちゃっているわけなんだけどさすが鈍感スキル、自分が火に油注いで着火前な状態にさせちゃっているという自覚はまるでなし。 捨てられちゃんとか思い切り目を背けて苛立っているよ。
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