213人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
(しっかし、何人分かの材料だから重いなぁ)
できる限りの力を出して、よっこいしょと買い物かごを運ぶ。
(斎藤さん、持ってくれないかなぁ?)
ちらっと横にいる斎藤に視線を送ろうとした。
しかし、横のいるはずだった斎藤はいなく、もうずいぶんと前に行っていた。
重い買い物かごのせいで、葉七の歩くスピードは遅くなっており、そんな葉七に気づかず斎藤はスサスサと行ってしまったのだ。
(斎藤さんの馬鹿っ!! こんな重たい物を最後まで乙女に持たせるつもり!? 鈍感男! 最低クール男! 馬鹿イケメン男!!)
少々褒め言葉が入っているが、葉七は心の中で斎藤を罵った。
最初のコメントを投稿しよう!