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町の外れにある小高い丘。
そのてっぺんに大きな木が生えている。
何十年、何百年と過ごしてきたであろう木が。
「夢桜」
と呼ばれているその木は、人々の夢が集まる場所でもある。
伸びる枝に吊された願い事の数々。
そんな、夢が集う木の下で。
ーごめんなさい。
幼なじみにして初恋の相手に、勇気を振り絞ってした告白は見事に…散った。
ーでも、これからも幼なじみとして私の傍にいてほしいな。
笑顔でいう彼女はやっぱり可愛くて。
悲しみの中で無理矢理笑った。
ーいいよ。
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