第1章

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3月も終わりに近づいたある日、俺、長谷川昴は電車に乗って、日本最大級の遊園地であるディズニーランドに向かっていた-。 先日、ついに慧心女バスは最後の練習をむかえた。 最後の練習から数日後、一年間お疲れ様会と俺のお別れ会を兼ねて、真帆の家でパーティーが開かれた。 そしてそのパーティーの間中、なぜか緊張しているようだった智花が俺にこんなことを言ってきたのは、パーティーが終わり、二人で最寄の駅へ向かっているときだった。 「あ、あの昴さん!」 「ん、なに?」 「こ、今度の土曜日か日曜日は空いてますか?」 「特に予定はないけど、どうかした?」 「実は、この前商店街の福引きでディズニーランドのペア入園券が当たって、最初は昴さんも含めてみんなで行きたかったんですけど、そ、その…み、みんな都合が悪かったみたいで…。そ、それで…ええと……も、もしよかったら一緒に行っていただけませんか?」
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