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佐藤がさらに大声で怒鳴ったから、ホントにビックリした。
「同情なんかじゃない」
佐藤は真っ直ぐな瞳であたしを見つめてくる。
その瞳を直視することができなくて、パッと目を逸らす。
何故か、佐藤の真っ直ぐな瞳が怖かった。
なんで…?
なんで、そんなこと言えるの…?
「だって、晴樹さんは事故で死んだんだろ…?」
そう、確かにそう。
晴にいちゃんは事故で死んだ。
それは事実。
だけど、あたしにとっては違うんだ。
「その事故を起こしたのがあたしなのっ!!」
晴にいちゃんの死因を、あたしが作った。
それは、あたしが晴にいちゃんを殺したことと同じ。
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