暗殺者

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―アルダ王国― そこは近年大幅に力を付けた王国。 王国はまだ幼い王子を守るために暗殺者を雇った。 ―彼の名はJ― 無論、本名ではない。 本来の名を棄てて…彼は暗殺者として生まれ変わった。 自分はもう死んでいる… そう言い聞かせ、組織のためにこの王国に雇われた。 「我らの国の発展の為、そして我が愛する家族を守る為に…尽くしてくれるか?」 「…私は貴殿の命に従い…この身を尽くします」 Jの能力は凄まじいモノだった。 元々サイキック能力があるだけでなく、その素早さ、行動力、頭の切れも… 王の命により敵国の力を弱めて攻め落とす。 そうして王国は瞬く間に規模を広めていった。 その度に…王は野望を増幅させ…己を変えていく… 醜い…欲にまみれた…愚かな人間… 権力や金に溺れる…当初の家族想いの王は…何処にもいない… (……所詮その程度の器か…) Jは心でそう呟いた。
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