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チュンチュン
ん・・・もうちっと眠らせてくれ・・・
怠さを感じながらも、俺はゆっくり目を開いた
だが、目の前にあるのは雲一つない青い空
・・・・空って青いな~じゃなくて!
「ここは・・・どこだ?」
辺りを見たが誰も居ない・・・
死んだ?俺ってとうとう死んだ?何てこったーーーー!!!
そういや、桃髪少女を庇って気絶しちまったんだっけ
情けねぇな・・・
「久しぶりだな・・・旋理」
「元気にしてた?」
この声・・・懐かしい友の声か
振り返ると、さっきまで誰も居なかった所に俺の親友
裕紗と鈴李の姿があった
「お前らって・・・夢にまで出て来るんだな」
飽きれながらも二人に向かって言った
「まぁ、気にしたら負けだ。それに、旋理・・・もう俺達の事は諦めてくれ」
「旋理だって気づいてるでしょ?妖術によって魂を墓場に縛られた私達は・・・死ぬ事も出来ないんだよ」
知ってるさ・・・そんな事くらい
だけどな・・・
「体すらなく、魂だけで生きてる二人の方が辛いに決まってるだろ。だから、二人を解放するまで、俺は諦めない」
あの時決めた事だ
何と言われようが、この思いだけは揺るがない
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