雨の夜に

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いいよってあなたが言うから。 傘、閉じて、あなたの傘の中に入った。 横顔の向こう側で、傘の端から零れる雫が綺麗。 でもあなたに見とれてるって思われたくなくて、眺めるのはやめとく。 横目でちらちらと、見るのは雫じゃなくてあなたの服の袖。 大きな通りまではあと少し歩かなきゃ行けないから、ここは静か。 車の音でうるさければ、何も喋らない言い訳が出来るのに。 ねぇ、だけど。
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