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―小さい頃から霊的なものが見えていた
4月7日―
高校の入学式に向かうため聖太は母の運転する車に乗っていた
「あんた高校入ったら友達くらい作りなさいよ」
……
車内は無言が続いた
―聖太は霊がはっきり見える
だから人と霊が区別出来なかったそのせいで気味悪がられ高校生になった今も友達と呼べる人はいなかった。
「友達なんていらねえよ」
聖太の家から高校の途中には
自殺スポットと呼ばれるダムがある。
聖太はこの場所が嫌いだった
「うっ…」
「だから嫌なんだよ」
聖太は聞こえないような声で
呟いた。
悪霊のそばを通ると嗚咽がする。
このダムには霊が必ずといっていいほど出る。
それも悪霊が。
「なんだこの感じ…」
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