▽ つまり僕は厄介体質

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「…えーと…紙に書くならこんなかんじになっちゃうよねぇ。 名前…未来(ミライ) 種族…(元)人間 出身…日本 魔力…たくさん 属性…たくさん? 武器…たくさん(予定)…かな?」 うん、適当さが滲みでている。これはひどい! でも嘘はついてないからねーっ!魔力と属性は判断されなかったし。 「…これで、間違いないですか…?」 あ、お姉さん顔引きつってる。 「…間違いはないですよ、お姉さんっ!」 にこっ!とできるかぎりの営業スマイルをする。 「(キュン…!)わ、わかりました。ですがはじめは最高でもAランクまでしかできませんが、よろしいですか?」 「よろしいデス!(にこにこ)」 「クソ…、迂闊だッタ…っ!」 「今の笑顔は歳相応だったな。うん、確かに普通にしてれば可愛い」 「(ヴォルフ!?)…いや、確かに可愛いかったかも…しれないが…っ!」 何を後ろで言ってんだか知らないが、何でカオスはショックうけてんの…? あれなの、僕の営業スマイルはナパーム弾か何かなの? 「じゃあとりあえずAランクで何かあります?」 「はい、でしたら現在は… 《濃霧の森林》での討伐をオススメします」 「ふーん、じゃあそれでお願いします!」 濃霧の森林かー。やっぱあれか、霧が濃い森だよね。 僕…、極度の方向オンチだけど大丈夫かな…? 「カオスー、クエスト決まったー!」 「……ソウカ」 まだ何でかヘコんでるよ。 …後でなんか欲しいものでもあげよう、そうしよう。 そんなにひどかったのかあの笑顔。 「クエストの詳しくはこのギルドカードでご確認ください。ランクはクエストを自然とこなしていけばその質や数によって上がっていきます」 「あい。ありがとー、お姉さん!」 「い、いえ…!では、頑張ってくださいね!」 うふふ、やっぱこの世界美人とか可愛い女の人多いよー! …残念ながら自分はイケメンよりも美人や可愛い子を優先するぜ!!キリッ 女性なら気を使わないしねー。 「…変態、イイからクエストにイクぞ」 「あ!待ってよー!何でいつも先行こうとすんのー!?」 すでにカオスはドアを開けてる。 おっと、忘れてた。 「ヴォルフさんとフクスさん、受付のお姉さん行ってきまーす!」 「あぁ、頑張れよ」 「…フン」 「いってらっしゃいませ」 とりあえず、バタバタしたけどクエストをはじめようジャマイカ!! いざ、濃霧の森林へ!
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