“契約”

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しかし、ここで尋ねても無駄だと思った空は、早く寝たいという思いからも、簡潔に事実を述べた。 「平気だった。」 「そっか…」 ゆかりはどこか腑に落ちない様子でつぶやくように言った。 「ならいいんだ。ごめん、気にしないで。じゃあ私は行くね。」 そういって廊下を歩きだしたゆかりだったが、なにを思ったか一瞬立ち止まり、またこちらを向いた。 「あのさ…  色々と、分からない事あると思うけど、それはまた、今度ね…  おやすみなさい。」 そういってゆかりはスタスタと廊下を歩き、階段を下りて行った。
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