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「色々テンパってるみてえだけどお前の家に届いたあの依頼嘘だから」
「なっ――!?」
「だいたいあいつが他人の手で始末させるハズがないんだよ
例の側室なら騒動の次の日に後宮追い出されたし実家も位剥奪されたしな」
「それならなんで…」
「お前をこっちに来させるタメ
俺は気に入ったものは手元に置いとく性分だからな」
黒い瞳を輝かせて彼は私の顔を覗き込んだ
「ロード……」
私は呼びなれたその名を呟いた
「まあ、末永くよろしくな『奥さん』?」
その言葉に私は返す言葉も失った
―――END―――――
(ああ…過去に戻りたいわ……)
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