9078人が本棚に入れています
本棚に追加
/726ページ
オレの質問にみんなが互いの顔を見合わせた。
「私は近衛隊に入るつもりなんだ。傭兵団もいいんだが、正規軍に入っておくのも経験になるからな」
またオーリエが口火を切る。
え、近衛隊っていうとデイブレイクんとこじゃないか。
「ほお~近衛隊ねぇ。何か個人的な理由も感じるけど」
「べ、別に疚しいことなどないぞ。その……なんだ、近衛隊に入ればリデルの護衛につけるかなと思って……ま、君に護衛が必要とも思えないが」
オーリエがオレの護衛。
うん、それいいな。
「ありがとう。オーリエなら大歓迎さ。デイブレイクにはオレから言っておくよ。けど、髭団長がうんと言うかな?」
「親父は問題ない、私に大甘だからな。問題は母親の方さ」
髭団長の奥さんを思い出し、顔が引きつる。
確かに、怖そうだ。
「とにかく、ジェームスと一緒にルマへ一度、戻ろうとは思ってる。その件も含めて、いろいろ報告しなきゃならないからな」
「わかった。良い返事が聞けるのを期待してるよ」
あれ、誰か忘れているような……気のせいだな、きっと。
最初のコメントを投稿しよう!