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「俺は平気ですよ?これもデートのひとつだと思ってますから」
「ああ……おうちデートってやつ?」
「そうそう。そりゃあ、2人で出掛けるのだってもちろん楽しいし、恋人同士っぽくて良いですけど……いちばん大事なのは、どこに行くかよりも、2人で過ごす時間だと思うんですよね」
蒼は立ち上がるとベッドのふちに座って寝ている俺にそっとキスをした。
熱があるせいか、いつもの倍、気持ち良いと感じるキスに体が溶けそうになる。
「……こうやって俺は、1分1秒でも多く先輩のそばにいられるだけで十分幸せですから」
フッと優しく微笑んで甘いセリフを吐く蒼。
恥ずかしくて、さらに体温が上昇する。
「好きな人と一緒にいられるなら、場所なんてどこだっていいんですよ」
本当、
お前の言う通りかもしれない。
こうして蒼がそばにいて、
笑ってくれて、
キスしてくれて、
頭をなでてくれて、
それだけで十分幸せ。
今の俺にはこれ以上の幸せ、
きっとない。
「俺はこれからもずっと、先輩のそばにいるし、飽きるほど好きって言い続けるし、愛し続けますけど……いいですか?」
「……なんの確認だよ、それ」
「愛の確認?」
「意味わかんないし……」
意味わかんないけど、
超うれしいって感動してる自分がいる。
「で、いいんですか、悪いんですか?」
「……いいに、決まってるじゃん」
これからもずっとそばにいてよ。
飽きるくらい好きって言いながら愛してよ。
俺も、お前が飽きるくらい、
好きでいるから。
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